「昔の野菜はうまかった!」
今の野菜は偽物?本物の野菜とは、、、、
私がはじめて宮崎県の伝統野菜に出会ったのは今から20年ほど前のことです。
初めて見る白ナスや鶴首カボチャに都ガラなど旧薩摩領の高原町では、昔から脈々と受け継がれており、大変驚いたことを思い出します。その後、佐土原ナスの復活に携わったことから、伝統野菜の貴重な植物資源的文化財産の素晴らしさに感動し、その後の伝統野菜作りに繋がっております。
昔は日本中の農家が自家採種をしていました。植物が異なった環境に適応し、生育して、その土地に合った子孫を残そうとする力は、まさに偉大としか言いようがありません。長野県の野沢菜の祖先が大阪の天王寺かぶらだとか、新潟のヤキナスのもとが宮崎県の佐土原ナスであったり、山形県のただちゃ豆が新潟県から運ばれたものだという様な話は暇がありません。
しかし、高度経済成長期時代以後、日本中の野菜の種が自家採種できず、毎年種苗会社から買うしかないF1タネ(一代限り、生長しても種が採れない品種)にかわってしまいました。伝統野菜の種子はこのような状況の中で、地域の食文化や気候風土に根ざし代々受け継がれてきました。
故郷の味、宮崎の食文化を伝える各地の伝統野菜をこれからも愛してください。
株式会社百姓隊 谷口寛俊